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エリクソンの「心理社会的発達段階」3分で分かる

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保育士試験には、必ずと言っていいほど科目「保育の心理学」でエリクソンが登場します。発達理論について述べた学者です。エリクソンは生まれてから老年に至るまでの心理的な発達課題と危機、いわゆる社会発達段階説について述べています。発達心理にはかかせない理論です。ここでは、エリクソンの社会発達段階説についてわかりやすく解説していきます。

 



エリクソンとは

エリク・ホーンブルガー・エリクソンは、アメリカの発達心理学者です。エリクソンはフロイトの理論をベースに、生涯発達の視点と社会的側面を持った理論を展開します。それが、保育士試験にもよく出る「社会発達段階説」です。社会発達段階説は、ひとが成長し各年代毎に起こる課題や危機について述べられています。ここから、社会発達段階説について学んでいきましょう。

 



エリクソンが唱えた「社会発達段階説」を知ろう!

 

エリクソンの社会発達段階説は、各年代毎に起こる課題と危機について述べられています。課題を乗り越えると得られる能力とともに、課題を乗り越えられないときに起こる危機があります。

 

乳児期(0~1歳頃)

信頼

VS

不信

この時のこどもは、養育が良ければ信頼感を持つようになります。逆に、養育環境が悪ければ、不信感を持つようになります。

 

幼児前期(1~3歳頃)

自立性

VS

恥・疑惑

「自分でやる!」という意思も目立つようになり、自立心を持つようになる時期です。子どもの意思が尊重されていれば、自立心がしっかり芽生え、意思のある子に育ちます。危機としては、過度の批判、制限などによって恥や羞恥心、疑惑の感覚を持つといわれています。

 

幼児期後期(3~6歳頃)

自主性(主導性・自発性)

VS

罪悪感

 

このころのこどもは、自らなにかをしようとしたり、能動的に動くことが目立つようになってきます。自分で考えて行動し始める時期です。このときのこどもの行動に対し、周囲が適切な態度で接すれば、子どもは自主性や積極性を育むことが出来ます。逆に、不適切な養育をされた場合、罪悪感が芽生えるようになります。

 

児童期(6~12歳)

勤勉性(生産性)

VS

劣等感

小学生にあたるこの時期、子ども達は地域や学校・家庭環境を通して、自分が自主的に努力する経験を重ね、自ら学ぶ勤勉性を取得していきます。やればできる、という有能感を得ることにつながり、なにかをやろうとする動機の習得にも影響していく時期でしょう。この時期に勤勉性を習得できない場合、劣等感を得ることになります。

 

青年期(12~20歳ごろ)

同一性(自我同一性やアイデンティティの獲得)

VS

同一性拡散

思春期ともいえるこの時期、子どもは「自分はどんな人間なのか」を自問自答しつつ、自己のアイデンティティを獲得していきます。アイデンティティとは、その人の持つ「らしさ」や「個性」のこと。アイデンティティを確立しながら自分を知り、自分に合う生き方はどんな生き方なのかを模索します。アイデンティティを獲得できないでいると、自分は何者なのかわからず混乱したり、反社会的な行動にとることもあります。

 

成人初期(20~30歳ごろ)

親密

VS

孤立

家族以外のともだちや恋人などと、深い交流を持つようになり、親密性を築くようになります。愛や友情を認識しはじめる年代です。このとき、社会で親密な人間関係を持つことが出来ない場合、孤立して孤独感という危機に直面することになります。

 

成人期(30~65歳ごろ)

世代性(生殖性)

VS

自己陶酔(自己惑溺、自己耽溺、自己吸収)

家族や次世代への関心が広がる年代です。次世代につながる便利なものを開発したり、子どもや後継者を育てたり、次の世代を意識した活動をするようになっていきます。この世代が次世代を意識した活動をすることで、教え、教えられ成長するといった、社会的にも良い循環が働くようになります。この年代に世代性がない生活をしていると、自分の見た目や健康問題など、自分のことだけが気になる、いわば自己陶酔(じことうすい)にのめり込んでいく可能性があります。

 

老年期(65歳ごろからそれ以降)

統合性(自我の統一)

VS

絶望・嫌悪

老年期になると、自分の人生をすべてを振り返って、いいところも悪いところもすべて含め、「良い人生だった」と思えるかどうか、人生の統合が課題になります。多くの人生経験を通して、英知や賢さを習得する時期でもあり、経験と知識が積み重なって増える結晶性知識も豊富になる時期です。自分の人生を振り返り、それを受容できていない・不満足であった場合、絶望や嫌悪に浸る危機に陥ります。

 

 



保育士試験に向けて押さえておきたいポイント

エリクソンの社会発達段階説は、今日に至る多くの教育業界において、大きな影響を与えている保育心理学のひとつ。保育士試験では、エリクソンの理論は必ずと言っていいほど出題されています。エリクソンの社会発達段階説は、理論そのものをどれくらい理解しているかを問われることもあるので、全体的に網羅して理解しておくこどが必要です。青年期以下の理論にとどまらず、青年期以降の問題も出題される可能性もあります。保育士試験を受けるなら、エリクソンの社会発達段階説は、完全に理解しておくのが望ましいでしょう。

 

保育士試験には、ピアジェの理論も必ず出題されます。合わせて復習しておきましょう。

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参考

Wikipedia:「エリク・H・エリクソン

 

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